VR考察ノート

VRについての考察を書いていきます。フルダイブ型VRに向けてどのような改良を行うべきか、現在のVRの課題点等々を考察して行きます。

VR考察ノートNo.6(視覚情報と空腹)

視覚や空腹などの5感系についてはおおよその考察をNo.4で書いています。なので、おおよそのことが知りたい方は読んでみてください。また、視覚VRは現在の技術で成功しています。よってこれから、書く考察内容の一部が実験検証によって結果とは異なったことを書いているということがあるかもしれません。あくまで考察ですので、それをふまえた上でご参考程度にお読みください。

 

視覚情報の仕組み、処理
視覚情報の仕組みは目で見たもの、つまり物体の光の反射する角度や強さを網膜によって認識し、その情報を脳によって映像とすることで、映像を見ていることになります。詳しく言うと、両目で見た情報を視交叉というところで右で見た情報と左で見た情報を1度集合させます。このあと、また左右で分かれると同時に左での視覚情報には視野情報も追加します。同様に右も右での視覚情報と視野情報がセットで脳内に情報が入ります。いくつかの器官を通ったあと、大脳後頭葉の視覚野にて映像を作り出すのです。また、他方の部位によって記憶と照らし合わせ、より精密な映像を情報として処理することになります。
この情報処理の能力は健康な方には必ずしもあるもので、同じ風景を見れば、特別な感情がそこにない限り同じように映ります。ここで問題なのが、人によって見え方の違う色についてです。どうなってるのか知っていますか?

 

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人によって見え方の違う色?
人によって見え方違う色というものは上のようなものが少し前に有名になりましたね。これが青と黒のストライプに見える人と白と金のストライプに見える人がいるというものです。これの原理は、処理能力の前の段階によって引き起こされるため人によって見え方が変わってくるのです。先ほど光の強さによって物体を認識すると言いましたが、詳しく言うと物体の色を光の強さで認識しています。なので、これも明るい場所と暗い場所の極端な違いを見せると見え方は全員一定になります。しかし、ある程度の光の強さであると、人間は左右の目の見え方、色の捉え方が異なる場合があるのです。他人同士なら尚更のこと可能性は高くなります。よって網膜への情報段階でいくつかの見え方を作り出してしまっているのです。

 

VR内部でもこの現象は起きるのか?
VR内部、つまり現在にもうある視覚VRの場合、映像をレンズによって自分が見ているかのように見せることを成功させています。よって、映像を目で捉えていることには変わりはないので、もし前のページの映像が流れれば当然、他人と自分との間で異なった光の受け方をするためあの現象は起きると予測ができます。
ですが、フルダイブ型VRでは視覚などの情報すべてを脳にダイレクトで電子信号として送り込みます。よって、網膜などは使用することなく映像を見ることが可能です。このことから光の強さは関係なく、また同じ機械を使用して同じように前ページの映像を送り込むと、全員同じように見えると考えられます。
視覚VRにて、この現象が起きた場合機械による視覚の制御はまだ全てできないのが現実です。

 

空腹状態について
空腹状態とは、単純に脳が体への栄養を求めて指示する場合と、五感による食欲によって食べたいと駆られる状態を空腹状態としてここでは考えます。
空腹と満腹とを感知するのは食欲中枢というものです。
お腹が減ったと考えれば、食欲中枢は食欲がわくように。お腹がいっぱいだと認識されると、食欲中枢は食欲を抑えるように。この食欲中枢も実は胃ではなくて、脳にあるものなのです。この、食欲中枢は人間が生まれた時からある本能の一部であり、食べることにより生きていくことを設定させています。よって、食事を摂取しない状態を延々と続けていると食欲中枢は麻痺し、空腹状態と満腹状態との区別がつかなくなります。これによって、食欲中枢とはとても大切なものであることがわかります。次はペーVR内にそれを展開する事はできるかについてです。

 

食欲中枢をVR内へ
食欲中枢とは元々脳にあるものなので、フルダイブ型VRの場合信号と情報の流れ方が把握できれば可能になります。また、仮想内だから食欲中枢はいらなくないか?という疑問は湧きますが、食欲中枢はある程度の食事を摂取しないと麻痺し始めてしまいます。よって、VR内にも食欲中枢の存在は必要なのです。例え1時間だけやるという人がいても、他の方で長時間のプレイを行う方もいないとは限らない、そうなると食欲中枢を抜いてしまうと現実世界に戻った時に過食症や拒食症を引き起こす原因としてVRが危険視され始めることとなり、自分的にはそれはあまりいい事とは思えませんので、健康をかんがえても必要なものとなります。

 

まとめ
視覚は光の反射する角度や光の強さによって物体の大きさや色などを把握することが可能であり、またそれによって起こる人によって見え方の違うものを引き起こすこともある。ですがフルダイブ型ではないと思われます。食欲中枢は健康的概念であり、長時間のプレイを考えている人たちへの最大限の配慮ともなります。VR空間を多用しすぎるとまた、少し健康的な面で問題もありますがそれはまた今度書きたいと考えています。
映像の見え方が目という器官だけでは作られていないことや、食欲中枢は胃にあるものではなく、脳にあるというのも初知りの方が多いのではないでしょうか?またこのような皆さんがまだあまり知らないような知識を共有できればいいと思います。
今回は最後までお読みいただきありがとうございました。疑問点や考察して欲しいなどのリクエストもコメントにて受け付けていますので、お気軽にどうぞ。